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【馬革:ホースレザーの特長・お手入れ方法とは?】

更新日:2021年11月23日


一言で、ホースレザーと言ってもその特長や性質により、5つの種類に分けられます。

この記事では、ホースレザーの代表格コードバンやホースハイドを初めとした5つの種類別特長や製造方法、お手入れの方法などを知ることができます。


【馬革(ホースレザー)とは?】


馬は動物の中でも運動量が多く、余分な脂肪が少ない動物です。そのため、皮が薄く軽くて柔らかい革になります。その革の薄さの割には強度があるのが特長のひとつ。


主な原料は、アメリカ・アルゼンチンなどからの輸入が中心ですが、世界的に生産量が減少しており、希少な革と言えます。


毛穴が少なくスムーズな銀面を持っているため、椅子張りなどのインテリア製品用やレザー・ウエアにも適した素材です。男性用にコードバンで作られたビジネスシューズ、お財布、ベルトなどは目に留まることが多いですね。


【馬革:ホースレザーの特長】


牛革に比べると、厚みや強靭性でわずかに劣ります。

馬革全体の部位の呼称ホースレザーは柔らかく、非常に手に馴染みやすい革です。軽く柔らかい、その上品な特長からしなやかな革とも呼ばれます。

コードバンと言われる革は、馬のお尻部分だけを使った硬質な革です。


【馬革:ホースレザーは5種に分けられる!特長や製造方法とは?】


1.コードバン


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出典:amazon

コードバンとは、農耕馬のお尻部分を使用した革のことです。

お尻の艶やかな表皮の下にコードバン層があります。一頭からの採取量が少なく、一般的に仕上げられた革と違い、皮の中にある厚さわずか2mm程度の「コードバン層」と呼ばれる部分だけを削り出したものがコードバンの革となります。

現在では、農耕馬は食用肉として少数生産されているだけで、世界でも1カ月で数千頭しか採れません。そんな農耕馬1頭からランドセル2個分ほどしか採れないため、さらにはコードバン層を削り出すには大変な技術を要することから、革の宝石、革のダイヤモンドなどと言われ、希少価値も非常に高い革です。



2.ホースヌメ


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出典:amazon

馬革は軽くて柔らかい。その特長にさらにスパイスを加えた素晴らしいホースレザーがあります。フルベジタブルタンニングのホースヌメ革です。フルベジタブルタンニンなめしで仕上げられた革は、エイジング(経年変化)が楽しめます。


この革はフルベジタブルタンニンなめしにより柔らかく革をなめした後、オイルを塗りこみ、そこから軽く革を揉むことにより、馬皮の自然な風合いを出します。それをシボと呼び、馬革ならではの上品で自然な風合いを出しています。


使えば使うほど、どのようにオイルが溶け出して経年変化をもたらすか計算しつくされた革ですので、使い込む楽しさがあり、強い愛着も湧きます。



3.ホースハイド


ホースハイドと呼ばれる馬革は、なめらかな手触りと面の広さからジャケット類やインテリア用品にマッチする素材です。馬革は、牛革、山羊革、羊革と比べると、傷が多く近年生産量は減少傾向にありますが、そのなめらかさと独特の風合いから、経年変化を楽しみやすい革ともいえます。


ホースハイドの革小物もありますが、革自体の品質は高いけれど、革の強度が高くないためどうしても傷が付きやすく、使うたびに傷がつかないように配慮が必要です。

そういう意味では小物には適していない革であるといえます。小物よりもジャケットなどの衣類、インテリア用品を中心に利用されることが多い素材です。


4.ホースフロント


ホースフロントとは、馬の首の部分の革です。若い馬の皮を使う事が多く、繊細で柔らかく、なめらかなので、衣類などに多く使われる素材です。


ホースハイドよりも繊維が細かくとても柔らかいのですが、強度や強靭性は劣ります。



5.ポニーレザー

小型の馬から採れる馬革のことです。小型とは、子馬ではなく大人に成長しても体高が140cmほどの小さな馬のことをさします。

毛付きのポニーレザーは、質感が牛革の最高級素材であるハラコ(=死産や早産した仔牛の毛つき革)と似ているため、代用品としてもよく用いられる素材です。


ポニーレザーは、馬毛を生かしたまま鞣されることが多い皮です。軽くて柔らかい、手触りがよいのが特長です。

牛革と比べ半分程度の重さしかない軽さ、摩擦に強く、通気性もよく、柔らかく手触りがいいと魅力が多い革です。


ポニーレザーの商品の中でも財布は人気が高く、やわらかく使い心地が良い、その軽さから容易に取扱いができる点が大きな魅力の革です。


手入れについても、特別なものは必要なく、基本的なもので済むという点も魅力のひとつですね。



【馬革:ホースレザーの手入れ方法】



馬革:ホースレザーは薄くても強度のある革なので、普段のお手入れはたまに乾いた柔らかい布で汚れやホコリを拭く程度で十分です。

力を入れてゴシゴシ擦るのではなく、優しくなでるように拭きましょう。大体の革製品と取り扱いは同じですね。もちろん馬毛や山羊毛ブラシでのブラッシングでも良いです。


ホースレザーは、牛革と比べ繊維密度が低く、やわらかい為デリケートなレザーと言われています。メンテナンスをせずに使っているとヒビ割れを起こしてしまうこともあります。良い革の状態を維持するためにも定期的な手入れが重要です。


用意するものは、馬毛ブラシ、豚毛ブラシ、乳化クリーム、ワックスクリーム、そして乾いた布の6点。


下記手順に従って、定期的にメンテナンスができると良い革の状態を保ちつつ、美しい経年変化を楽しむ事が出来ます。

  1. 馬毛ブラシで、埃や汚れを落とす。

  2. 栄養を与える乳化クリームを乾いた布で、薄く伸ばしていく

  3. 豚毛ブラシを使って全体を優しくブラッシングし、余分なクリームを取り除く

  4. ブラッシング後は、風通しの良い場所で一日ほど寝かせる(自然乾燥)

  5. 艶出し用のワックスクリームを乾いた布で、全体に薄く伸ばすように円を描きながら塗り込んでいく

  6. 豚毛ブラシで丁寧にブラッシングし、余分なクリームを取り除く

  7. 定期メンテナンス終了


【馬革:ホースレザーの弱点】



ホースレザーは水は弱く、加工方法によっては水シミになる可能性があります。

購入した際に防水スプレーを吹きかけておくと安心です。防水スプレーを使用しても、水にぬれた際にはすぐに拭き取りましょう。


一般に、革は熱に弱いです。濡れたからといってドライヤーで乾燥させたり、直射日光で乾燥させたりしないように注意しましょう。

最悪の場合、固くなったりひび割れなど、革の性質が変わったり傷んだりしてしまいます。


陰干し、自然風での感想が基本です。アイテムによっては、形崩れ防止の為新聞紙を詰め込むといいですね。


【まとめ】

ホースレザーの種類と特徴・手入れ方法を紹介しました。

ホースレザーは、その特徴から5つの種類に分けられます。

しなやかで強度があるホースレザーは、普段の手入れにそれほど手がかからないため、長く愛用しやすいのも大きな魅力です。定期的なメンテナンスにより、より愛着が湧いてくると思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。


好みのホースレザーのアイテムが見つかりますように!



 


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